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「私はアリス。アリス・ディフォ。アリスって呼んで!」
その後、アリスは続けて自己紹介してくれというかのように、銀髪と茶髪の方を見る。
しかし、二人は口を開く気配すらない。
アリスは、軽くため息をつくと笑顔を作って二人の紹介を始めた。
「こっちの美人さんがアーチェ・ライムさん。アーちゃんって呼んであげて。」
そう言って、茶髪の少女を手で示す。
次に銀髪の方に近づいて行き、
「そして、こっちのイケメン君はレオナルド・フリーク君。レオって呼んであげて!」
アリスはテンションをあげて紹介してくれた。
本来ならば、宜しくくらい言うのが常識かも知れないが、何故か空気が重い。
妙な沈黙が流れた後、レオと呼ばれた少年が問いかけて来た。
「お前、この世界の事が全然わかってないんだよな?」
俺が軽く頷く。
「……だそうだ。後はお前が説明してやれアーちゃん。」
レオは空気を明るくするためか、少しからかうようにアーちゃんに話しをふった。
「ちょっと! 誰がアーちゃんよ!」
茶髪の少女、いや、アーちゃんが手を振りながら叫ぶ。
どうやらこちらの二人も結構、明るいキャラのようだ。
「悪いけど自己紹介するわよ。」
アーちゃんはそう言い、アリアを‘キッ’と睨んだ。
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