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美優の気持ちに気付く大人なんていなかった。 美優は学校を早退や遅刻を繰り返し遊んだ。 とある日、家に帰ると良昭がいなかった。 部屋の隅に服がハンガーにかけられてる。 引き寄せられるように良昭のコートに近づいた。 美優は良昭のコートに手をかけた。 落とさないように、そっと。 美優は内ポケットに目をやった。 タバコのケースに注射器と白い結晶のような粉が入っていた。 覚醒剤…。 あの日の事を現実と受け入れなくてはいけない。 両親がしている事は悪い事だ…。 変える事のできない現実だ。
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