父の仕事探し

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失業保険が給付されるといっても、1年です。まだ、引退するには早いです。学生の娘もいるし。老後だってありますからね。父は、仕事探しを始めます。大手企業の窓際ヒラだった父は、有名な会社しか、目に入りません。しかし、蛍光灯一つ交換出来ない父に、仕事を紹介してくれる親戚もいませんよ。 父『俺は、やれば出来るんだ。みんながわかってくれない。』 これが口癖でした。50年は、父のことを見てきた親戚達が、信じる訳ないですよ。狭い世の中で、個人の電気店を呼びつけ、蛍光灯を替えさせたりしてるんですもん。お前の店で、買った照明がつかなくなったとかクレーム言って。あー。休みの日に替えの蛍光灯買ってこようと思っていたのに…私が。帰宅したら、新品がキラキラと輝いていました。見栄っ張りな父は、照明ごとお取り替えもしばしばです。そんなことが、何度あったでしょうか。照明に限らず。父は、気になると、即解決しないといられない人です。私は、どうして、待てないのか理解出来ません。だから、我が家は、消耗パーツが交換出来ないと新品をお買い上げです。父は、買い物が大好きなのです。 私が『消耗パーツを交換したら、まだ、使えるよ?』と言うと、激怒して殴るんです。直ぐに交換しておかないから、買うはめになるとキレるんです。そんな父の就職活動が上手くいく訳がないです。何度も不採用でした。そして父は言います。 父『どうしても、なかったら、ゴミ回収でも仕方ないか。警備員でもいいか。』 ※気分を害する言い方で申し訳ありません。 父は、本当に、馬鹿にしてる人なんです。私は、そんな父が大嫌いです。結論から、言うとですね。どこも雇ってくれませんでした。父が馬鹿にした仕事も、全部です。本人は年齢のせいにしていました。仕事をバカにしてる態度があからさまな人は、印象悪いですものね。そして、1年は、あっという間にたちますが、1年立つ前に、父の様子がいつもよりパワーアップして変になりました。
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