夏の大会に向けて

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 始業式も終わり、皆、各クラスに戻る。  クラスに戻ると、久々に会ったからなのか周りの会話が弾んでいる。  生徒が教室に入り終わると先生がやって来て教卓の前まで向かった。 「はいはい~席着いて! 今日は、午後から新一年生の入学式なので今日はこれまでです。それじゃ、また明日。」  帰りのホームルームも簡単に終わり、皆教室からでる。仲良しメンバーは拓斗達は一カ所に集まり話しはじめた。 「やっと終わった~。」 「相変わらず校長の話が長かったね。なんでくだらないことが何個も何個も言えるんだか。」  誠也が疲れきった顔で机に寄り掛かってる。それを見た拓斗が相槌に入るのだ。 「まぁ……もう終わったし良いだろ。」 「拓斗なんていいだろ! 俺なんか五十嵐に追いかけられるし、反省文書かなきゃだしで散々だったぜ??」  亮介の手には、反省文用の原稿用紙が握られている。先程先生から受けとったらしい。400字用が2枚とか……皆が嫌がる。 「嫌なら早く起きて、早く来なさいよ!第一アンタ家で何してるのよ。」 「そりゃー音楽聴きながら筋トレ! ノリノリでやる腕立てとかマジはまる!」  いつものように、未来が説教。反発する亮介。お決まりのパターンなので拓斗達は見馴れている。  クラスの皆も大分減り、俺らも帰ることにした。 「まぁ……今日は、どうする? 部活は明日かららしいけど。」  拓斗は皆に伺って見ると、亮介と誠也はすぐ反応した。 「俺は、眠いから家帰って寝るわ~。」 「もう五十嵐だけは勘弁! って訳で家帰って反省文書くわ。先帰る。」  二人は、カバンを持って帰る準備をし始めた。  そして、"またな~"と一言残して教室から出て行ったのだ。  教室には拓斗と未来だけ。どうやら二人は暇らしい。 「アタシ達はどうしよっか?」 「ん~。俺は、今日暇だけど…。」 「アタシも暇なんだよね……。夜からバレエのレッスンあるけど。……じゃあ、たまには公園でキャッチボールしない?」 「良いよ~。じゃあ一回家帰ってから公園に集合でいい?」  キャッチボールか……俺と未来はカバンを持って教室を後にした。
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