夏の大会に向けて

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 次の日  学校も普通授業になり、今日から部活が始まる。学年が上がり勉強も難易度が上がったが部活のやる気も上がる。 「さて……部活行こうか。」 「やっと部活だぁ! 早く行こうぜ!」  さっきまで寝てた誠也も、部活となると目が覚めてテンションが最高潮になる。誠也は部活が大好き。  靴を履き変えて、二人は少し離れた部室に向かうと、何人かの一年生が野球部のグラウンド周辺を見学していた。  一年生を後にして二人は部室に入る。  入ると、着替え中の奴数名に何となく居るだけの奴数名が居た。  この部室は、約畳八丈分の広さ。他の部活より人数が多いので特別に広い場所を借りている。 「ちーっす。」 「押忍! みんな~!」 「先輩こんちわっす!」  二人が部室に入ると後輩達が挨拶する。部室の奥にいた体格が良く、ショートカットの奴が話しかけてきた。 「やっと着たか。遅かったじゃないか!」  彼は、この野球部の部長、高瀬努(タカセツトム)である。ジションは三塁手。勝負強い打撃にチームメイトの信頼が厚い。隣のクラスであり、野球部に入部してからの仲良し。 「お前が、早すぎなんだよっ! 野球バカめ!」 「ゴメンゴメン。」  拓斗は素直に謝るけど誠也は反抗した。 「監督来る前でセーフだったな。今日は新入部員の入部の日だから、遅刻したらカッコ付かなかったぞ!」 「遅刻って言ったらアイツだけだろ。」  因みに、今日も彼は遅刻してます。  誠也が鼻で笑うと部室前からドタドタと足音が響き、ドアが勢いよく開かれる。亮介と未来だ。 「はいセーフ! みんな~元気してた!?」 「あーもう五月蝿いっ! もう少し大人しく出来ないの?」 亮介と未来が部室に入る。 二人が部室に入ると、また連鎖的に挨拶をし始める後輩達。  父ちゃん的な努。母ちゃん見たいな未来。手のかかるやんちゃな亮介。そのお兄ちゃん的な誠也。一番大人でクールで手の掛からない拓斗。  これがこの野球部の名物なのだ。  そして…全員揃った所で監督がいらっしゃった。
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