とある近所の打撃施設(バッティングセンター)

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 拓斗達は着替えるために部室に戻った。未来は、カーテンが敷かれた特別ルームで着替える。  カーテンは、淡い色で若干透けて着替え現場が見えることもある。 「明日土曜日だしさ……今日どっかで勉強していかない?」 「いいよ~。数学教えるから英語教えてくれよ。」  話していると、未来は制服になって拓斗の元に来た。まだ拓斗は着替えの途中だったが、普段から見馴れているので抵抗は無い様だ。  そして……この話を聞いた三バカが拓斗達の元に走って来た。 「ちょっと待ったぁ!」 「その勉強会!」 「俺らも是非ご一緒に!」  三人が息を揃えて話しに乗っかってきた。未来は呆れながら三人を叩く。部室にベシッという鈍い音がした。 「いってえよ!殴ることはないだろう!」 「五月蠅い! 努は隣のクラスでわからないけど……あなたたちは授業中寝過ぎだから、こんなハメになるのよ!」  未来の言う通り、誠也は体育以外寝てるし、亮介は寝てるか髪の毛弄っているかなのだ。  因みに努は隣の5組。 「でもさ……コイツら赤点で試合出れなかったら、試合勝てなくない?」  勉強は馬鹿でも、こいつらはスタメン。試合にでれないと一回戦負けは確定だろう。 「むー……それを言われると弱いわね。しょうがないから5人で勉強しましょ。」 「ありがとー心の友よ!」  誠也は拓斗に抱き着きながら未来にお礼をいう。 「ちょ……誠也暑苦しい。」 「全く。アタシと拓斗が教えるんだから、ちゃんと覚えなさいよね。」
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