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「そうだったの。」
カエデはどうやって家に入ったのかは納得したが、
昨日自分の少し後には帰ってきていたという
ユウヤの話には納得していなかった。
昨日は確かに時間の感覚があいまいで、
自分が何時まで起きていたかはわからない。
だけど神経が高ぶっていた昨日の状態なら、
深い眠りにつく前なら、
ユウヤの存在に気付くはずだ。
本当に昨日そんなにすぐ帰ってきていたのなら。
「カエデちゃん。
落ち着いたら駅まで送っていくから、
帰りたくなったら声をかけてね。」
「うん。ありがとう。
そうだ!!
お守り!!
これをユウヤ兄ちゃんに返しにきたの。」
カエデは持ってきたお守りを出しユウヤに渡した。
「ありがとう。」
ユウヤはお守りを受け取ると、テーブルの上においた。
「それ。その可愛いやつ。
お兄ちゃんも似たようなのを持ってたんだけど、
色違いなの。
野球部員みんな違う色なの?」
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