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「はい、落ち神様」
ゆのかが、はにかみながら頷く。姿が見えない相手を簡単に信用する姿は不安しか覚えないけど、まあそれは今は置いておこう。
──これからが本番、だからね。
先程、憑世見を通じて視たもの。あの女について、詳しく知る必要があるだろう。
その為には……刀次に会わなきゃならない。
正直、今は顔を合わせたい気分じゃない。
勝手な行動を咎められる事以上に、気持ちが揺らいでいる事の方が、理由としては大きい。
普段は押し込めたこの気持ちが、飛び出しやしないか……それが心配だよ。
それでも、そうも言ってられないのは、分かってる。
あの女は、刀次を連れて行くつもりだろうから。
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