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バンパイア
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―バンパイア…
それはかつて人間と共にこの国に暮らしていた生き物だ。
鋭く尖った牙も
背中に生えた漆黒の翼も
街を歩くときには上手に隠されており
ただ見ただけではバンパイアと識別するのは難しいと言われてた。
だが
たった一つだけ人間と違うところがある。
人間の血をエサにして生きること。
そのため路地裏などを見ると
人間の血を吸うバンパイアを見ることもまちまちだった。
その姿を見た人間達は
恐れおののきバンパイアに警戒するようになった。
しかしこの点だけはバンパイア達には
どうしようもなかった。
人間の血を飲まないバンパイアは力が衰え死んでしまうから。
そこで
バンパイアと人間が上手く共存できるように1つ掟が作られた。
[人間の血を飲むときは少しずつもらうこと。間違っても死にいたらめる量を飲んではならない。]
この掟により
人間とバンパイアは上手く共存できる関係になった。
だがその理想も
ほんのわずかしか持たなかった。
掟を破るバンパイアが現れ
次から次へと続出したからだ。
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