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薄暗い廊下は夜明け前の独特の冷たさで埋まっている。Jは寒さに軽く身を震わせると左右に視線を迷わせた。 Jから見て右に行けばリビングで、左に行けば中庭へ出ることが出来る。 (…マックスが居たら朝ご飯の準備手伝わされそうだな。) と見当をつけるとJは左へ歩を進めた。 もちろん他に寝ている住人達を起こさないように足音に気をつけながらだ。 Jが住んでいるこの家は古いアパートを元としているので廊下にはいくつかドアが並ぶ。しかし今このアパートにいるのはたったの6人だけなのでほとんどが空き部屋か物置、交通手段として使われていた。 前に魔法使いは当たり前のような忘れさられたような存在とあるように、魔法使いは存在こそ知られているが貴族の行う魔女狩りによってあまり多くはなく、生き残りの魔法使いは大抵隠れるようにして住んでいる。  
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