目覚め

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「行くのか…初音」 「ええ…」 「これで…これで終わるのだな…」 「そうね…」 「多くの同志を失ってきた…それも今回で最後だ…」 「人は産まれた時から死に向かって歩きだすのよ…死ぬのが早いか遅いかだけ…」 「だが我々は違う…」 「仕方無いわよ…宿命だもの…」 「…」 「行くわ…」 「ねぇ!聞いてる?」 「え?何?」 窓際で気持ち良く黄昏る私に、優香里が話かけてきた。 「もう…何黄昏てんのよ!」 「あ、めんごめんご」 「…今時めんごって…死語だよそれ…」 優香里とは小学生からの親友だけど…未だに私のギャグセンスをわかってくれない。 周りの友達は皆、私の事を天然とか化石とかオバサン臭いとかバカとか言うけど、それは私がずれているんじゃ無くて、きっと皆がずれてると思うの、だって…ってかバカって酷くない?。 優香里「ねぇ!聞いてる志穂?何ブツブツ言ってるのよ…」 志穂「え?何?」 優香里「はぁ…もういいよ帰ろ」 何を沈んでいるのかわからないけど、私は優香里と何時ものように下校する事にした。 下校の時は決まってボスバーガーかスーパータイゾーに寄って行く。 てか、その2件しか寄る所が無いほど、ここは田舎町なんだけど。 優香里「ねー、タイゾー寄っていこ」 志穂「うん、いいよ」 私は優香里の誘いに二度頷いた。 まあ何時も何も買わないで、冷やかしで服や小物を見て、八百屋の隣の自販機でジュース買って帰るんだけどね。 でも今日は何か違う…。 空気と言うか、雰囲気と言うか…何だろうこの感じ…。 あと誰かにつけられているような気がする…。 優香里「ねー志穂、さっきからキョロキョロしてるけど、どうしたの?てかキョドっていてキモいよ…」 志穂「ん…何か誰かにつけられてるような気がするんだけど…」 優香里「え?マジ…?」 私の言葉に優香里もキョロキョロしだす、人の事をキモいとか言っておきながら、自分もかなり挙動不審だ…ってかキモいって酷くない?。
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