64人が本棚に入れています
本棚に追加
その日は空をうめつくすように大量のカラスが飛び回っていた
そしてその大群が森を越え道に出ていくと2台のジープと3台のトラックが走っていた
どれも列を崩さず縦に並んで走っていた
一台のジープを除き全ての車両にはアメリカ軍と書かれていた
バサバサバサバサ…
そしてその上を通っていくカラスの大群をドアに肘を付きながらブレッドはガラス越しでそれを見ていた
隣の運転席ではジョンがジープを運転していた
「すまないな、ブレッド…」
「いや大丈夫、キティの為だからね」
ラクーンシティの事件から三年経ったブレッドは髪を長く伸ばし後ろで縛り、その頭にはいつものように帽子を被っていた
ブレッドはジョンの方に向き
「で…表向きは少女連続猟奇殺人事件だったよね?」
「あぁ、最近その村で頻繁に起きてるらしい、全員血を吸われ干からびてな」
「…干からびて、か…」
ブレッドは黙ってまた外を見出す
(嫌な予感がするな…)
そしてドアのミラーを見る
「ところであの後ろのジープは何?」
後ろにはブレッド達とはあきらかに違うジープがあった
「あぁ、確か…雑誌記者の女が乗ってるはずだ」
「雑誌記者…?そんな訳無いでしょ?」
「レオナ・スカイって名前のジャーナリストだとさ、今回の事件を調べに来たらしい」
最初のコメントを投稿しよう!