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「・・・あ・・・」
俺は、金の針を見ながら、墓の方へ視線をおくると、なんとまだ墓の後ろに漢字が刻まれていた。
「・・・『華の水月』・・・」
俺は、なんとなくその名を読み、金の針に手をついた瞬間だった。
スポッ
「おっと・・・」
急に金の針が抜けたのだ。そのせいで倒れかけたが桜の木に掴まり、なんとか体を支える。
「あ~あ、やっちった・・・」
金の針が抜け、呆れ顔になりながら、ため息をつく。 俺は、金の針を持ち、振り上げる。
ドスッ
「もう一回、刺しときゃいいよな」
俺は、金の針をもう一度地面に刺し、いそいそとその場を後にした。
俺は、この金の針を抜いてしまったことに後悔することになるのだが・・・
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