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坂を降り終えて、俺はすぐ横の路地に入り進んでいく。
少々、ツンッと張り詰めた路地を一歩一歩進むと目の前にはバカデカイが屋敷があり、両サイドには黒いスーツ姿に黒いサングラスをかけた、顔がいかつく、スキンヘッド、オールバックなどの髪型をしている男共がまさに列を作りながら並んでいた。
『お帰りなさいませっ若!!』
「あっ・・・うん、ただいま」
スキンヘッド、オールバックなどのいかつい男共が俺に道を開けながら、深くお辞儀をし、声をあわせて挨拶をしてくる。
いつになっても馴れない、この挨拶・・・顔が引きずるほどだ。
ガララッ
玄関を開け、周りを探る。
「親父の奴、またアソコか・・・」
バッグを廊下におき、両サイドにある障子を抜け、十字になっている廊下を真っ直ぐ行き、ドアがある。
俺はそこで深呼吸し、ドアノブに手をかけた。
ガチャッ
目の前にはキラキラとした床に木刀が置かれ、広々とした道場の正面に老人がいた。老人は白髪で長髪、白髭をはやし、目を瞑り、正座していた。
「またか・・・」
俺は床に置いてある木刀を拾い構える。
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