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ある桜が咲く季節・・・
俺は坂道を猛烈な勢いでダッシュしていた。
俺の名前は、梅村 亮我・・・もうすぐ高校が始まる時刻、俺は寝坊した。
と、いうことで・・・
「やっやばい!」
息を切らしながら、俺は走り続ける。
すると、坂道の途中で大きな桜が立っていた。
確かあの桜には、名称があったはずなんだけど、・・・忘れた。ただ、この町、荻窪町(おきくちょう)の町内会のおっちゃんらが名前をつけたのは知っている。
というのは、問題じゃない!俺が見たのは桜じゃなくて、その桜の幹に一人の少女が立っていることだ。
少女は黒の長髪で風になびかれながらこちらに背中をむけて立っていた。
「同じ高校の服を着てるってことは俺と同じ高校の生徒か」
俺は意識はしていなかったが、あの少女に釘付けだった。
キーンコーン・・・・・・
高校のチャイムが鳴り、俺は我にかえる。
「ぎゃあああああああっ!!しまったあああああぁぁっ!!」
そのまま、俺は高校に全速力で走っていった。
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