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※これは作り笑顔です。
なんでこんなことしてんだろう。
笑顔で対応してるけどホントは怒ってんだよ。
怒りマークつきまくり。
「何になさいますか?ご主人様♪」
「じゃあ。オムライスもらおうかな?」
「かしこまりました♪少々お待ちくださいませ」
とかなんとか言って難無くこなしてるあたし…って。
はあ…。
「お前、楽しそうだな」
「どこが」
「喋り方とか声が…」
「笑うな。仕方ないでしょ。誰のせいだと思ってんの?お詫びに何か奢ってもらうから」
「ちょっとそこのおねーさん♪」
「逃げんなよ。あ、はーい♪今、行きまーす」
そして1日目の文化祭はなんとか大成功で終わった。
売上金は…じゅ、じゅ10万5500円!?
うっひょー。
メイド喫茶ってそんな人気なのか?
恐るべきメイド喫茶。
ここまで売れるとは思ってなかったわ。
「みんなお疲れ。ホントここまで売れるとかすごいよ。君たちのおかげだね。実は明日のメイド…替わる予定だったんだけど結構評判よかったからまた君たちにお願いしたいんだけど…いいかな?」
「まあ。どうしてもって言うなら…」
「じゃあ。お願いするよ。またよろしく頼むね。あ、この後打ち上げあるんだけど行く?」
「あ、あたしはこいつと約束あるんで。ほら行くよ」
あたしは雄大の耳を引っ張り連れ去った。
「ちょ、いてぇよ」
「あんた逃げようとしてたでしょ」
「してねぇって」
「打ち上げ行こうとしてたよね?」
「そこでもいいかなって…」
はあ…。
こいつ世界一、いや宇宙一バカだわ。
「あのね、奢るってどういうことかわかって言ってんの?」
「うーん…」
「まあ、いいや。とりあえず…この店で奢ってもらおうか」
あたしが目に付けた店は小洒落たカフェだった。
店構えもいいし何よりこのチョコパフェが美味そう。
運ばれて来たパフェは思った通り美味かった。
いや美味いを越した美味さってわかるかな?
まあ、とにかく美味いんだって。
それからあたしはケーキとコーヒーを奢ってもらった。
『財布の中身なくなっちまったじゃねえか』なんて言ってたけど悪いのは自分じゃん。
「明日、あんたメイドやったら?顔悪くないし…すね毛ないし。じゃあ雄大がメイドやってくれたら奢ってやる」
勢いで言っちゃったけど次の日…雄大が…メイドに…。
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