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「そうですよね…。」
「うん」
「でも…私…私……」
「どうしたの?雫ちゃん。」
神夜さんは不思議そうに私を見ている。
「私っ!死にたくない!」
「死んでくれ」
「死にたくないなら俺が殺してあげるよ。」
……やっぱりそうなるのね。
―ガチャ―
―ガチャ、ガチャ―
「…雫?さっきから誰と話してるのよ。つかこのドア、壊れてる?」
私の部屋のドアを開けたのは、私のお姉ちゃんだった。
「…え?」
お姉ちゃん。それは灰斗さんと神夜さんがドアの前に立ってたからでしょ?
「え?
じゃないわよ。あんたの部屋から話し声が聞こえて、来てみたらあんた以外誰もいないじゃない。あんた一体、誰と話してるのよ。」
………………え?
だってココに灰斗さんと神夜さんが………。
「だから、死神だからだよ。
死期が近い人と霊感がある人しか俺達は見えないんだよ。因みに雫ちゃんはまだ1年も期間があるのに見えたから霊感があったのかな。」
あ。そうだったんだ。
お姉ちゃんは私を不思議そうに見ている。
「お前の姉ちゃんか?」
「うん」
「ふーん。お前より姉ちゃんのがきれ「だから、あんたは一体誰と話してるのよ!?幽霊と話してるわけじゃないでしょうねっ!?」
私が灰斗さんの問いに応えると灰斗さんは何かを話していたが、お姉ちゃんに遮られた。
「そ、そんなわけないじゃん!幽霊なんて私見たコトな…い…………と思いたい。」
私とお姉ちゃんが話していると、お姉ちゃんの後ろに小さい子供がいるのが見えた。
可愛い男の子。
でも、こんな子、私は知らなくて。
私の弟でもなんでもない。
それにこの子薄い。
体…つか全体的に。
「なにその曖昧さ。まさか見たコトあるのっ!?」
お姉ちゃんはやっぱり見えないらしい。
灰斗さんと神夜さんも…見えてないの、かな?
それとも見てないだけかな?
イヤ、でも2人とも男の子がいる辺り見てるような気もするんだけどな…。
「やだなぁ。ないよ。ないない!」
私はお姉ちゃんを怖がらせないようにできるだけ微笑んで見せた。
「そう?なら、私、下行くわ。」
「う、うん!」
お姉ちゃんは私の返事を聞いてから下に降りて行った。
…今まで私、幽霊なんて見たコトなかったのに…。
イキなり私どうしちゃったんだろ…。
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