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「桐生遅くなった」  それから15分後に加藤はやってきた。そして部屋に入るなり、いつものように優しく鈴那を抱きしめる。 「お腹空いてるだろう? ルームサービスで頼もうか?」  そう言って選んでくれた料理は、どれも鈴那の好きなものばかりだった。 「遅いから、何かあったんじゃないかって心配しちゃった」  そういった鈴那に、加藤は優しく微笑みかける。  しばらくしてワインと料理が運ばれてきて、二人で向かい合って乾杯をした。  料理とワインが空腹を満たしていく。鈴那は頬を紅く染め、どんどん身体が熱くなっていくのを感じていた。 「加藤さん……大好き。抱いて」  これが鈴那の口癖。酔ったらすぐに求めてしまう。 「いいのか?」 「うん、だって鈴那は加藤さんのものだもん」  その言葉を聞くと加藤は立ち上がり、鈴那を抱き上げベッドへと連れていった。熱いキスを交わし、体の隅から隅まで念入りにキスをする。  
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