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「ようこ、」
夢と現実のちょうど真ん中くらいで、ふわふわしてる感覚
聞き慣れた低めの声が鼓膜をじんわりと揺らして脳に直接伝わるから、
なんとなくだけど
名前を呼ばれてるのが分かった。
「ようこ、朝やで。」
…あぁ、忠義があたしを起こしにきてるのか。
って自分が起こされてるのにね、他人事みたいに思ってるのが可笑しくて
ゆらゆらと体を揺すられるけど、その手は優しいから
思想の可笑しさと、体に伝わる心地良さに思わず笑みが零れた。
「もー、何笑ってるん!ほら、起きて。」
「んー…」
強制的に体を起こされて、目覚めたばかりでまだ現実の世界に慣れていない目を擦れば
頭の上に優しい手の感覚。
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