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―アース宅―
突然悪魔が現れて、しかもその悪魔が魔王の遣いだ、という事でアース家では臨時の家族会議が行われた。
「さて、シャンテさん。あなたはどうして家にやって来たんですか?」
ヴィッセルが切り出した。
「それがですね、魔王様はアースさんに呪いをかけた事を後悔しているのです。」
「呪いをかけておいて後悔とは一体どういう事なんだ?」
「魔王様は元々アースさんに呪いをかける気なんてさらさら無かったんですよ。ただ、ちょっとした手違いでアースさんに呪いがかかってしまっただけなんです。」
そう魔王は住民票の見方を誤り、間違えてアースに呪いかけてしまったのです。
「なるほど、何故アースに呪いがかけられたかは理解できました。なら何故アースの呪いを解いてあげないんですか?」
「魔王様は呪いをかけるのに魔力を使い過ぎて、呪いを解く為の魔力を残していなかったんです。魔力が完全に回復するまで早くて一ヶ月は掛かります。その時には既にハゲが結構な所まで進行してしまうかと。そこで、私が魂の泉まで案内し、その水で呪いを解いて一件落着というわけです。」
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