魔王の呪い

真実―魔王の勘違い―

―サン・ヴェルサム―

サン・ヴェルサムは王都では最大級の規模を誇る商店街である。住民のほとんどはここで日々の食料から、日用品を購入する。

「うわー！凄い人の量ですね！正直ここまでとは考えても見ませんでしたよ！」

シャンテが子供の様にはしゃいでいるのを見てアースは少し心が緩んだが、シャンテが悪魔だと言う事を思い出し、気を引き締めた。

（こんな子供みたいな奴でも、一応悪魔だからな。隙を見せない様にしないと。）

商店街の大通りを歩きながらアースは思った。

アースは何を買えばいいかわからないので、父にもらったメモを見た。

「えーっとまずは何から買おうか・・・やっぱり軽い奴から買った方がいいよな」

「そうですね。」

そして、全ての買物を済ませた頃には日が暮れかけていた。

「ふぅーやっと全部買い終わった。やっぱり結構な量になるな。」

「どれ位の旅になるかわかりませんからね。途中でアイテムが無くなっちゃわないように多めに買わなくちゃいけなかったんですよ。」

二人はたくさんの荷物を持って家に向かった。

じゃんけん大会を忘れたまま・・・。