ある日、魔王、真実に気付く

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―国外れの魔王城― 魔王が絶対的な力を持っていた時代に建てられた、かなり豪華な城で、使用人も含めると、千を越える魔族が住み着いている。 「今日も暇やなぁ・・・なんか楽しい事なかと?」 この意味不明な方言を使っているのが今の魔王のグウィネス四世。 見かけはひょろひょろな優男。存在を忘れられた悲しい魔王である。 「それでは、人間の町に遊びに行くのはいかがでしょうか?っていうか意味不明な方言使わないで下さい」 この律儀な男はヴェイス。 長身で金髪その上性格もいいので城内の女性に非常にモテる。 いい加減な魔王に振り回される、相当の苦労人である。 「んじゃ行ってくる。」 軽く身支度を済ませ、ヴェイスに一声掛けて出発した。 「お気を付けて。7時には帰って来るんですよぉ」 保護者か・・・?
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