忘れられたオレはお前を憎む

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その後アースは自室に戻り、明日の事を考えていた。 (明日はとうとう出発か。魂の泉の水を飲めば、ホントにオレの呪いは解けるのか?) っともの思いにふけっていると、ドアがノックされた。 「アースまだ起きてるか?」 声の主はヴィッセルだった。 「起きてるよ。どうしたの?」 「少し話しをさせてくれないか。」 父を部屋に入れて一息ついてからヴィッセルが切り出した。 「さて、明日から旅に出る訳だが、旅立つ前に大切な事を教えておこう。」 「大切な事?」 「生き残る為の基礎知識だ。」 「基礎知識・・・。」 「魂の泉を目指す道中様々な危険に遭遇するだろう。そんな時の対処法だ。」 「なるほど。」 その後、モンスターに遭遇した時の対処法、毒やマヒ等の直し方、その他戦闘での知識を叩き込まれた。 「これが一番大切な事なんだが、本当に命の危険を感じた時の対処法だ。私やミュールから言えば、お前が禿げようが生きていてくれさえすればそれでいいんだ。だから何がなんでも生き延びてくれ。手段は問わない。」
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