オレ関係無いじゃん

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―王都セントクォーツ― アースは学校の授業を終え、友達と話しながら下校していた。いつも取り留めの無い話しをしている、この時間はアースにとって掛け替えの無い程大切だった。 「そういえば、昨日変わった旅人に会ったんだよ。そいつがさぁ自分は魔王だって、笑っちゃうよな?」 「ホントは本物だったんじゃない?」 「まさか。そんな訳無いだろ?魔王なんている訳ないさ。」 しばらくして、友達と別れたアースは家に着く前に少し寄り道をした。 アースが向かった先は、王都の中央にそびえる時計塔の屋上だった。 まだ小さかった時からこの場所から見る景色が大好きだった。 ちょうど、夕日が沈みかけていた。 「アース様ですね?」 いきなり後ろから声をかけられたので、跳び上がってしまった。 そこに立っていたのは黒いコートを着て、フードを深々と被った見るからに怪しい男だった。 「あなたは誰ですか?」 若干震えた声で聞いた。 「世界呪術協会の者です。先日、魔王様があなたに『三ヶ月で禿げる呪い』をかけました。ご報告は以上です。」 するとそこにいたはずの男が煙りのように消えてしまった。
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