プロローグ

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  小さい頃に父さんや母さんに何度も言い聞かされた。 「ウィンラスの森に入ってしまったら二度と生きて森から出られない。」 そして… 誰も存在しないはずのウィンラスの森には “歌声”が聴こえてくると…。 そう教えられてきた。 だけど姉さんはそんな話など信じていなかった。   「二度と生きて森から出られないなんて嘘よ。 もしそれが本当なら誰がこの話を皆に伝えにきたというの? それはウィンラスの森から生きて戻ってきた人がいるからよ。 きっと誰かが“何か”を恐れ“それ”に皆を近づけない為にいった嘘よ。」 姉さんは笑顔でそんな事を言った。
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