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「そういうとこがガキなんだよ。
分かれよ、俺たちは殺伐としてた!
俺はお前がフラフラとあいつを想ってた時も一途にお前を見てたっつーのに」
「ふ、フラフラって!」
「事実だろ。浮気性」
想ってた時期は、俺の方が絶対長い。
それくらい前から好きだったって分かれよ。
「う、浮気性!?」
「バカ。もうフラフラすんじゃねぇぞ」
コツンと彼女の頭を叩いてみせる。
「あたっ!」
「お前、適度に喫茶店来いよ」
頭を抱え涙目になる柚に宣言してから、俺は車を発進させた。
これで今日から彼氏彼女の関係になったのだが。
素直じゃない柚と、無表情で感情を言葉に出せない俺は、この日から対立することが増えていくのだった。
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