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日曜日。
結局何も思い付かなかったあたしは、家で小さめのケーキを作ることにした。
あたしの味が高ちゃんに合うのかは甚だ疑問だが。
震える指をなんとか抑えピンポン、とインターホンを鳴らす。
小さく開けると、勝手に上がれ!と聞こえてきた。
「お、お邪魔します」
一度来たことあるくせに、あのときは切羽詰まりすぎてこんな緊張しなかった。
改めて男性の部屋に上がる、というシチュエーションにあたしの心臓がドキドキと高鳴る。
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