Episode5:Break?

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「…今さちょっと気になる人がいるんだよな。」 理人の顔を思い浮かべポツリと呟いた。 「へぇ~お前が他人が気になるなんて珍しいな。恋か?」 正樹は机に張りついている恭介の顔を覗き込んだ。 「ん~わかんね。でもその人が他の男と喋ってんの見るとイライラする。どうしたいのかわかんなくてモヤモヤする。」 「そうか、そうか。」 正樹がニヤニヤしながら恭介の頭をポンポン叩いた。 「広瀬は一生そういうことで悩まないかと思ってたぜ。 でもまぁ、俺が思うにお前はその人のことを独占したいんだろうなー。」 「独占?」 恭介は正樹を見つめた。 「そーそー。他の奴と喋ってんのが嫌なんだろ。 それって自分だけ見てほしいってことじゃね? その人のことを独り占めしたいんだよ。」 正樹はにっと笑った。 「斎藤…。」 恭介は正樹をじっと見つめた。 「なんだよ、 礼ならいらねーぞ?(笑)」 「いや、お前モテないくせに詳しいな、そういうの。」 「おい!」 恭介はガタッと音を立てて立ち上がった。 「ま、ちょっとすっきりした。サンキューな。」 恭介は笑って教室を後にした。
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