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「んで、女中志願の理由は?」
「え?」
「は?」
「・・・。」
上から順に藤堂、永倉、原田がそれぞれ驚きを顕わにする。
「生きる為。
さぁちゃんは生きたいの。」
「場所は他にもあった筈だ。」
もはや、子供だからと優しくするつもりの無い土方は冷たく一蹴する。
「沙夜は身寄りないから受け入れてもらえなかったの。
ここも駄目ならまた地べたでお寝んね。」
まさに、行き倒れだったのだ。
勤め先も身寄りも無く、一人でここまで来たのだ。
「・・・・・・・・。」
尚も考えあぐねる土方に沙夜は更に付け加えた。
「さぁちゃんが使えないと思ったら切り捨てていいから。」
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