第二夜 「子供らしさ」

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次の日の朝から、沙夜は女中として働く事になった。 沙夜は京に来たばかりなので、今日は町で遊んでもよいと許可が下りた。 そこで、まず屯所の裏にある壬生寺に来た。 「おや? 君は見ない子だね。」 背後からの声に振り向くと、そこには美青年がいた。 こちらを伺う視線をじっと見詰め、ふと沙夜は笑った。 「沙夜だよ。 そこの屯所で女中になる予定なの。」 「おや、君はいくつですか?」 青年は意外そうな表情をした。 「んー…10だよ。 お兄さんは誰?」 小首を傾げ尋ねる小夜に、青年は優しく笑いかけた。 そして、しゃがんで沙夜と視線を合わせた。 「僕は、その屯所で隊士をしている沖田総司です。 よろしくお願いしますね、沙夜ちゃん。」 沖田の言葉に沙夜は数回瞬きをして、その刹那驚きに目を見開かせた。 「あ!知ってるー! 一番隊組長だってへーちゃんが言ってた。」 知っている事を嬉しそうに離す沙夜を見て、沖田はつい頭を撫でていた。 意に介す事無く受け入れ、更に嬉しそうに笑う沙夜に、沖田も癒されるのだった。   
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