第二夜 「子供らしさ」

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   しかし、はっとして手を下ろす。 「よく知っていますね。 ですが、知らない人に屯所の事を話してはいけませんよ?」 キョトンとしながらも頷くと、沖田は頭をポンポンと軽く撫で立ち上がった。 撫でられた頭を手で触れ、目をパチクリすると、沙夜はにっこり笑った。 「じゃぁ、さぁちゃんは行くね!」 そう言って沙夜はくるりと沖田に背を向けた。 子供は天使のようだ、と言うが、沙夜の背中には羽が生えているように見えた。 その一瞬、沖田は違和感を覚えた。 「沙夜ちゃん…。 何故でしょうか、瞳の奥が見えない。」 そう、沙夜の瞳からは何も読めなかったのだ。 まるで空っぽの心を見ているようで気味が悪い。 そして、沖田は少しの疑念を抱くのだった。   
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