第二夜 「子供らしさ」

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「そーちゃん?」 驚いたようにバッと顔を上げ、沖田の姿を確認する。 沖田は心配そうに手を差し出している。 「どこも痛くないですか?」 自分の手を借りて立ち上がる沙夜に沖田は言った。 「大丈夫! そーちゃんありがとう。」 そしてまた沖田を離れ歩き出す。 沖田は、自分の手からすり抜ける沙夜の手を追うも、軽く離れてしまった。 慌てて小走りに沙夜の後を続く。 不審に思った沙夜は立ち止まり、沖田を振り返るとじっと見詰めた。 「君は危なっかしいから放っておけません。」 そう言う沖田の瞳が一瞬光ったのを、沙夜は見逃さなかった。 あれは、獲物の隙を窺う目だった。 しかし、そんな素振りも見せず笑った。   
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