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「じゃあ、そーちゃんとお散歩しよっか。」
嬉しそうにニコニコ笑う沙夜に戸惑う沖田。
そんなもの知らないといったように沖田の手を取り歩き出す沙夜。
沖田は苦笑して引きずられるだけだった。
* * *
散歩だったのだが、沙夜がはしゃぎ過ぎて疲れてしまった。
その為、見かねた沖田が近くの甘味処へ沙夜を引きつれ休憩にした。
その沙夜は熱いお茶を、ふー、ふーと冷ましている。
「済みませーん!お団子2つ下さい。」
店で忙しなく働いている店員に向かって沖田は言った。
沙夜は変わらずお茶を冷ましている。
「沙夜ちゃんはどうしてあそこの女中になろうと思うのですか?」
沖田の問いに、沙夜はお茶を冷ますのを止め、沖田に向かい合った。
何故か沙夜が大人びて見える
そんな錯覚さえしながら、沖田は沙夜の瞳から目が逸らせないでいた。
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