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すると、学校の中庭にさっきの軽音楽部の先輩が歩いていた。葉月はガン見してしまった。先輩の笑顔に惹かれている。
「葉月ちゃん大丈夫?もう授業終わったよ。」
「あ~うん…。平気」
「本当に?」
「ちょっと聴いていいかな?」
「ん?何」
「別に何とも思ってない人を見て、なんか気持ちが高ぶったり、落ち着かないときって何?」
「それって、恋じゃないの?好きだから、近くにいると気持ちが高ぶったり恥ずかしくなるんじゃないかな?」
「恋!!?これが?」
「そうなんじゃない?」
「…………」
あたし恋してんの?え!?なんで?先輩に!自分でも分かんないのに。どういう事が、恋なの?これって憧れじゃないのかな?分かんないよ。恋って何?別に『好き』って自分で分かんないのに、こんなこと言っても、仕方ないと思うんだけど。先輩の名前も知らないし。「あたし、お弁当買ってくる。今日はお母さん寝坊して、お弁当間に合わなかったんだ。だから行ってくるね!」
「うん、待ってるね」
葉月は急いで、食堂の方へ向かった。すると、 ドンッ 人とぶつかってしまった。
「すいません!!」
「あ~ごめん。…仮入の子じゃん!!」
ぶっかったのは、あの先輩だった。
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