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始まり
天井を見上げてベッドに寝ている俺。
意味なんて特にないし、そうしているから何かを得られるなんてことは絶対にない。
そう、人生は手に入れたい物ほど手に入らない。例えば超常現象や魔法やバトルに取り囲まれた、週刊誌の主人公のような生活
これは絶対に手に入らない。
十四歳になる前にはそんなことは理解していたし、少しだけ大人になったと錯覚した俺はそんな浅薄な夢など追い掛けず、現実をみて行動をしていた。
少なくともそういう考えのもとに動いていたのは確かだと思う。
でもいつからだろうか……。それすらをしなくなったのは。必死の努力も、天からの才も、その他諸々何もかもがどうでもいいと思えたのは、はたしていつの頃からだったろうか。
何も遊びほうけたわけではない。ただ、やる意味を感じない。言うなれば勉強も、今の俺の天井を見ているこの状況も、結局のところ同じなんじゃないかと思えてきたわけである。
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