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いつものように、私は一人歩いていた。別に変わったことなんてない。ただ…ちょっとだけ空がいつもより青かった。ただそれだけ。
「はぁ。晴れた空。なんだかなぁ。」
私はその空に感動することもなく、むしろ…この世界で私は取り残されている。そんな気分にさえなった。
自分のこの悲観的な考えや気分はもちろん好きではない。でも、もうなれている。私はきっとこういう人間なんだ。
「それが嫌なら関わらなければいい。」
私はそんなことを言って、一体どれだけの人を遠ざけてしまったのだろう……。
「ねぇ!待って待って!」
また一人過去を振り返っていると…何処からか声がした気がした。
「気のせい?」
とは言ってもまわりを見渡しても誰もいない。
「もうちょっと!待ってね!」
やっぱり声がする。いやっでも、そもそも私に言ってるのかなんてわからないし…いいや。行こう。
「えっ!待ってって言ってるのに!!」
「だれ?どこ?」
「ここだよ!」
まさかとは思いながらも…声が聞こえたのは私の上。
見上げると…そこにはさっきまでの青い空ではなく、一人の男の子がいた。
「!!!!」
待って。待って。待って。何が起きた?男の子に呼ばれて、上を見上げたら…男の子が降りてきてる。
そんなわけあるばずない!私は夢を見ているのか?
あぁ…漫画読みすぎたこと今なら深く反省し、後悔致します。
ここまで私の脳みそは非現実世界を好むようになったのか?はたまた私の頭がおかしくなったのか?それとも――。
そんな私の考えとは対照的に、男の子はゆっくりと降りて近づいてくる。
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