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「よし。ついた」
「…」
私はしばらく黙っていた。そもそも…なぜ私はここにいるんだ?危なくないか?良く考えたら、すごく怖い状況の中にいるんじゃないか。彼はなんなんだ?
私は怖くなり、走って逃げた。
「なんだったんだろう。とりあえずここまできたら大丈夫かな。私夢を見てたのかな。」
「逃げるのよくない。」
「うわっ!」
「逃げるなんて酷いよ。まだ何もしてないじゃないか。僕何か悪いことした?」
あたかも…逃げた私が悪者になっている。そしてすねたような口ぶりで彼は私に言ってきた。
「悪いことしてないって?まだ何もしてないって?ちょっと…空から降りてきて着地と同時に花咲かせてるような人(心の中では宇宙人って叫んだ)が言うようなセリフではないよ。」
「たしかにっ!」
彼は、私のその主張に対して…「上手いこと言いますね!」とでも言いたげな反応だった。
そして彼は楽しそうに笑った。
「ねぇ。なにも面白いこと私言ってない。あなた名前は?」
「ぼく?名前ないの!」
名前ない?この場におよんで、そんなことを?
私はからかわれてるのか…。なんだか頭に来る。なにこの失礼な人!相手にする必要なんてない。
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