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頭を怪我した夜叉。
化膿していて頭をガーゼで抑えているが、運良く少しは髪で隠れているから目立ちはしない。
「なぁ、めちゃくちゃメール来るー。」
「当たり前だろうが阿呆。」
夜叉を心配してのメールなのだが、多い量に夜叉は返信が面倒になってきたのだ。
そんな夜叉の愚痴に蒼空がバカにしたように言い返した。
そんな時に一つのメールを発見した。
「あ、なぁ蒼空。『頭大丈夫?』ってきたんだけど。」
「え、元からダメだろ。」
「これどっちの意味ー?怪我?頭の中身?」
「きっと中身だろ。」
「むしろ蒼空の反応の方が酷くね!?」
「きっと気のせいだ。」
「嘘つけ!!」
途中から漫才みたいになったが、そうじゃなくて。
『頭大丈夫?』という一つのメール。
バカにするほうか、心配するほうか。
そんな思考が二人の頭によぎり、物凄く笑って話している。
「え、これ何て返事しよう?」
「よし。じゃあ、元からダメだから治しようがないかなー。っと。」
「やっぱ酷くね!?」
「え、元からダメだろ?」
「蒼空ほど酷くねぇよ!!」
「気のせいだ。」
「何が!?」
真面目な顔答える蒼空に、返事をする夜叉。
相変わらず、漫才になるのは変わらないが、本当に楽しそうな二人。
実際、それは蒼空が『いや、それは治しようがないかなー。』と返したとか(笑)
終。
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