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『はぁ。飯食ったし、腹いっぱいで眠くなってきた』
『…平助、すぐに横になると体に良くない』
『わかってるよ。一くん』
食事を終えた俺達に、眠気を誘う春の暖かさ。そんな中の会話は他愛のない話しだった。
『まぁしかし、平助の言う通り、こう腹いっぱいだと眠くなるな』
『そうだな、気温も調度暖かいし昼寝したくなるよな』
『新八さんも左之さんも、そのまま牛になっちゃいそうだね…平助は猿かもね』
『おい、総司なんで俺だけ猿なんだよ!』
『う~ん、見た目…かな』
『ど・こ・が、猿なんだよ』
『だから見た目、あれ?自覚ないの平助』
『そうじぃ~!!』
総司と平助は、いつもの様に遊んでいる。と言うよりは、平助が総司に遊ばれているのが、正しい…。新八と左之は、そのやり取りを見て笑っている。
俺は、いつもの様に湯呑みに注がれた茶を飲んで一息ついていた。
『総司、いい加減にしないか…』
『良いじゃないの一くん、食後の運動だよ、運動』
総司は平助の攻撃を避けながら、そうに言ってきた。
『じゃあ、俺らも混ざるか!』
と新八が左之を誘い。平助虐めに参加していった。
『なんで、3対1なんだよ!それ卑怯だろ!』
確かに卑怯だ小柄な平助1人に対して大柄な新八、左之、総司相手では、勝ち負けは見えている。が俺は、参加もせずにその場を逃げる様にして去っていった。
部屋からは、平助の叫び声と『一くんの卑怯者』と言う声が聞こえた。
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