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『って事はだ、局長だと思ってた近藤さんは、親父で。実母は病死。その間に産まれたのが俺達って訳か。』
左之が改めて、話しをまとめる。俺は、この話しは悪い夢か何かだと信じていたが…局長の顔を見てこれは事実なのだと…確信した。
『ないない、絶対ない!』
『平助…これは事実…だ』
『一くんまで…なんだってんだよ!これは、冗談だ……ろ』
平助は、俺の顔を見て事実だと確信した。…その後しばらく沈黙が続いた。
『でもよぉ、本当に本当なら兄弟の列びはどうなんだ?』
沈黙を切り裂いたのは、新八の思わぬ発言だった。
それを聞いて皆が、その事について話しだした。
『確かにそうだよな。まぁ、上から新八、俺、総司、斎藤、平助だな』
そう左之が言うと副長が、改めて言い直す。
『まぁ、合ってはいるが…俺、新八、左之、総司、斎藤と平助だな…』
『おいおい、マジかよ!土方さんもかよ!』
唖然とする中、左之が口を開いた。でも副長の言い方が俺と平助の所がおかしい…。確かに背格好は似ているが、まさか…
『ねぇねぇ、なんで一くんと平助の所、言い方が違うの?…もしかして、双子?なんてね』
総司が笑いながら、真相を探る。すると『…あぁ、双子だ』
『『『えぇー!!!』』』』
またしても同じ声が響く。
『やっぱり、そうなんだ。でも性格が真逆…くふ、ふっふ』
総司は、俺と平助が双子なのがよっぽど、可笑しいらしい。
俺と平助は背格好共に、似ている、年齢も一緒だ。兄弟ならば双子以外の何物でもないか…。と納得をした。
『それと、雪村だが…』
皆が雪村を見る。
『わ、私もですか…?』
『そうだ、お前もだ。1番下で長女だ!』
『はあ…私もなんですね…』
なんとも気が抜けた返事をする雪村。
『とりあえず、兄弟と言う事は幹部だけが知っている事だ、回りには絶対にばらすな!それから、屯所内では今まで通りにしろ以上だ。』
広間に居る全員が、首を縦に振りその話しは終わりとなった。
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