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広間は依然、困惑している…
局長と副長は、話しを終え広間を後にしたが、残った者達はまだ話し足りなそうだ…。
『おい!平助、俺を兄貴と呼んでくれねぇーか?』
『なんだよ、新八っつぁん!』
『良いから、呼んでくれ!』
『…わかったよ……あ、兄貴』
『…やっぱり兄貴と呼ばれると、嬉しいもんだな』
何やら、新八は兄弟だと言う事を嬉しく思っているらしい、が…
俺には、よくわからん。だが土方さんが兄か……。
『なに、一くんぶつぶつ言ってんの?』
『…!…いや何でも…ない』
総司は横に、現れ問い掛けてきた。
『どうせ、土方さんが兄で嬉しかったんでしょ?…まぁ、僕も近藤さんが父さんで嬉しいけど。
ってか、一くんも僕を兄と呼んでよ!』
ニヤリと笑いながらこちらを、見る総司…。こいつは、俺が呼ぶか呼ばないか、楽しいんでいる…はて、どうしたもの…か…
『よせよ、総司!斎藤は呼ばねぇーよ!』
『だけど左之兄さん…』
『!!総司今なんて?』
『左之兄さん!』
総司はさらりと、左之を兄さんと呼んだ、誰もが目を丸くして総司をみる。
『…兄さん…か、良いもんだな!』
『左之さんまで、何言ってんだよ!……ってか、俺呼ばれないじゃんかよ!!』
『あれ?平助も呼ばれたいの?』
『そりゃー、よ、呼ばれた、い…』
『ふーん。…平助兄さん』
『だぁー、総司に呼ばれても嬉しくないっつうの!』
相変わらず、総司が平助で遊んでいる。がしかし、俺が平助を兄と呼べば平助は満足なのだろうか…。だが明らかに平助の、産まれた日付は俺よりは後…どうしたもの、か…。
すると後ろから
『私が呼ぶね!平助兄さま』
照れながらもそう呼ぶのは、雪村であった。
『ち、千鶴!』
『ふっふ、平助、顔が赤いよ』
『うるせぇよ、総司!』
『そう言えば、土方さん千鶴の詳しい話ししなかったな』
『あぁーそう言えばそうだな』
新八の言う通り雪村には、触れてはいなかった。
『まぁ、いいんじゃないの。またそのうち話すでしょ』
総司の一言で納得した。が、しかし依然と平助がおかしい。
『…平助どうしたのだ。様子がおかしいが…』
『べ、別におかしくなんかねぇーよ。』
『はいはい。一くん平助はほっといて良いよ、どうせ千鶴ちゃんにお兄ちゃんなんて呼ば『あぁー!!総司ぃー!!!よ、余計な事言うなってば』
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