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「いや~解放感あるねぇ。なんかこう、水に濡れて飛べなくなった鳥が念願の大空に飛び立つような気分だぜ」
ガイが言う。
まるでジプシー(移民の民)の詩人のような口調だ。
「そうだな。とりあえずなんだが……メシでも食わないか? 俺たち朝メシ食ってないだろ。ガリウ亭あたりでさ」
俺は自分が推している、
『安い!』『早い!』『それなりに美味しい!』
…をモットーにしている大衆食堂、ガリウ亭を勧めたがあっさり却下された。
「えぇ!? せっかくだからさ、そんな大衆食堂よりもさ、もっと豪華なもん食いに行こうぜ。一昨日、隣の班のジスファーとポーカーやって丸儲けしたんだ。俺っちが奢るからさ、高級レストラン・シャイゼリアに行こうぜ。俺っちまだ行ったことがないんだ」
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