sweet・隆平

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私は 隆平くんに連れられて中庭に来ていた。 私はまださっき起こったことが理解出来なくて 黙ったままだった。 「はぁ…良かったともちゃんに何もなくて。大丈夫やった?」 「‥え?あ、うん…。隆平くんこそ…大丈夫?」 「おん!僕こう見えて空手習ってたから」 へへっと笑う隆平くんに 初めて男の子の部分を感じさせられた。 「…ありがとう。ごめんね?私、前から散々隆平くんに冷たくしてたのに…」 「好きな子守るんは当たり前やでっ」 「…私、すっきりしたよ。隆平くんが言ってくれた言葉、本当に嬉しかった」 「なら良かった‥!!初めて好きな人の役に立てたな(笑)」 周りにこんなに私のことだけ考えてくれる人がいたのに 私はそれに気づいてなかった。 でもやっと今分かったよ。 セックスなんかじゃない。 ただ傍にいるだけで ただ笑顔見てるだけで 愛しいって思える存在が本当の"好き"なんだってこと。 「‥今度‥ケーキ屋さん連れてって‥」 「…え?」 「…っ隆平くんが言ってたケーキ屋さん‥!!今度一緒に行こう…?」 そういうと隆平くんは 幸せそうな 嬉しそうなそんな笑顔を見せた。 「‥おん!!僕の定番メニュー教えたるな!!」 まずは 少しずつ 少しずつあなたのを知ることを始めよう。 END
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