Sweet・忠義

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ガラッ― 学校に着くと まだホームルームが始まる5分前で 何とか遅刻からは逃れられた。 …そういや大倉くんも遅刻なるんやない‥? 焦ってたから気づかなかったけど‥ よかったんかな急がなくて。 「お前、また遅刻か。懲りへんなぁ」 「ちょ、チャイム鳴るまでは遅刻のうちに入らへんからっ!」 亮ちゃんにからかわれるのは毎日の日課みたいになってる。 でも亮ちゃんは私のことをよく知ってるし よき理解者かな。 「杏ちゃんおはよーっ」 亮ちゃんの次に挨拶してきたのは丸ちゃん。 「おはよ丸ちゃん!」 「今日なぁ~、雨降るらしいんやけど、僕傘忘れてん!!」 やっぱり降るのか‥? 「私も!てか雨なんか降らんやんなぁ~」 「よかった一緒な人おって!ホンマ、降らん降らん。こんな晴れてんのに」 「やんなやんなっ」 「へらへらすんなアホ共」 やっぱり私は降らんことを信じることにする。 そう思いながら 1時間目の授業を始めた。
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