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俺は鞄を持って教室を出た。
その時に教室の中をざっと見回したが、雨宮の姿はそこにはなかった。多分、どこか仮入部にでも行ったんだろう。……そう、願いたい。
教室のある北校舎から出て、クラブハウスへと向かった。
クラブハウスは体育館の裏手、プールの正面にある。
少々奥まった場所にあり、少し狭いが、数年前に出来たばかりだということで、まぁきれいではある。
因みに男子は一階で女子は二階だ。
クラブハウスに入り、水泳部の区画へ行くと一人だけ先輩がいた。望月さんだ。
「こんちゃー」
「やぁ。もうみんなプールへ行ったよ」
「みたいっすね」
棚の上や床、そこら中に先に着替えた人たちの制服や荷物が散乱していた。
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