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とある集団は大きな四つ首の緑色の大蛇と戦っていた。集団の名前は天草式十字凄教。彼らは皆、統一性のない何処にでもいそうな普通の服装をしていたが、手には大小様々な種類の武器が握られていた。しかし、彼らの誰もが四つ首の大蛇と対峙せず、主戦力の為の陽動として働いていた。
少し離れた場所でやはり何処にでもいそうな普通の格好をした女の子がいた。手に持つ大きな槍を除けば…。
「ハアハア、やっぱり女教皇(プリエステス)様は凄いです」
彼女の名前は五和。ショートカットで二重まぶたが印象的な女の子で海軍用十字槍(フリウリスピア)と呼ばれる武器の使い手だ。
女教皇(プリエステス)と呼ばれたのは天草式十字凄教の“主戦力”である神裂火織という人物だ。彼女は世界で20人といない“聖人”と呼ばれる存在で“七天八刀”と呼ばれる刀を持っている。
「まあそういうなのよ。お前も頑張っていると思うのよな。」
そういいながら彼女の背中を撫でるのは建宮斎示。クワガタ見たいな髪型をしているが、やはり何処にでもいそうな格好をしている。彼もまた、手には波状で異様なほど白い大剣のような武器が握られている。
彼の周りにも服装こそ違うが、似たような格好をした集団が互いの背中をさすっている。互いに回復魔術を掛けているのだ。
「しかし、一体何処の組織が放ったというのですか?こんな大蛇、自然では絶対ッ……!?」
五和の言葉が途切れた。すぐ近くで四つ首の大蛇が“捕食”をしたのだ。普通の蛇が虫が“捕食“するような身軽さだが、スケールが違うと捕食する物も違う。大蛇が“捕食”したものは大蛇にとって虫のような大きさの物。
「能登ォォォォォォ!!」
つまり、四つ首の大蛇は人間を捕食したのだった。
「能登さんをよくもぉぉぉぉぉぉ!!!!」
体制を立て直した五和は四つ首の大蛇に向かって走り出す。
「待て!!五和!!!」
建宮斎示は止めるが間に合わない。
四つ首の大蛇は五和の方に向かい尻尾をふるう。
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