4人が本棚に入れています
本棚に追加
深夜1時―
俺はいつものように、近所の工事現場でバイトをしていた。
バイトをする理由はただひとつ…
働かなければ、食っていけないから。
親のいない俺には、頼れる者もいない。
まさに、働かざるもの食うべからず、というわけだ。
そんなわけで、手っ取り早く稼げる深夜バイトをしていたわけなのだが、そこにたまたま通りかかったのが美羽だった。
「榎木く~ん!榎木優介く~ん!」
心当たりのない女の声。
深夜だというのに、近所迷惑なバカでかい声。
一体誰だ…?
そう思って声のするほうを見ると、そこにいたのは…
やべ…あれは確か俺の学校のセンコー…
確か、篠田とか言ったかな。
はぁ…説教か…。
学校に行かず、バイトに出ている俺に説教しようと呼んでいるんだろう、そう思った。
俺は無視するわけにもいかず、篠田先生の前まで歩いて行った。
最初のコメントを投稿しよう!