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「何スか…?」
俺は不機嫌そうにそう言う。
「あ、う~ん、特に用ってわけじゃないんだけどさっ。
私、篠田美羽、今高校で講師をやってるんだけど…君たしかうちの生徒だよね…?」
「一応…」
つーか、そんなこと聞かなくても俺の名前を知ってる時点で俺が生徒だってわかってるってことだろ…。
「だよね…あ、でも学校じゃあんまり会わないね…学校、来てないの?」
くそっ、やっぱり説教かよ…
「あ~、そうっスね、だから?
説教なんか聞きたくねぇんだよ!
俺のことはほっといてくれ。」
まくし立てるようにそう言って仕事に戻ろうとする俺の手を、篠田先生がつかんだ。
「まって!」
「放せよっ!うぜぇんだよそういうの!とっととどっか行きやがれ!」
俺は篠田先生の腕を思い切り振り払い、怒鳴るように言った。
先生といえども若い女、これでびびって諦めるだろう。
現に、おびえた目、してるしな…
そう思って今度こそ仕事に戻ろうとしたのだが、予想に反して篠田先生は立ち去ろうとしなかった。
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