恋心

7/9
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ
「うん、吉村先生と付き合ってるっていうのは、ただの噂… ただ、吉村先生、時々私のこと食事に誘ったりして下さってて… たぶん、その現場を見られて、噂になっちゃったんじゃないかな…。」 「ふ~ん…。」 吉村… きっと篠田先生に気があるんだろうな… そりゃあ篠田先生は若いし綺麗だし…みんなほっとかないよな… それに比べて俺は… ほんと、不釣り合いだ。 「榎木くん…?」 俺がうつむいていると篠田先生が心配そうに声をかけてきた。 「あきれちゃった…? こんな先生で…。」 「ち…ちがうよ。そんなんじゃない…そんなんじゃないんだ…。」 しばしの沈黙が流れる。 俺は落ち込んだ気持ちを切り替えて言った。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!