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次の日、俺は学校に来ていた。
行かない、なんて言ったものの、やはり家でのんきに寝ていることなんてできなかった。
会いたい…
例え、話ができなくても…。
見つめることしかできなくても…。
なんでアイツが来てるんだ?というみんなの視線を浴びながら、俺は朝礼が行われる講堂に入っていった。
まずは、校長が、講師の先生の任期終了を告げる。
そして、篠田先生へと、マイクを渡す。
壇上の篠田先生は、外で会うよりもしっかりして見えた。
先生って感じがするな…
そんなことを思いながら、俺は静かに篠田先生を見つめていた。
挨拶の内容なんて、正直全然頭に入ってこなかった。
ただただ、じっと、一生懸命に何かを話している篠田先生を見つめていた。
時折、篠田先生と目があったような気がしたが、こんなに大人数の生徒の中から俺を見分けられるはずもないだろうし、気のせいなんだと思う。
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